治安部隊の最後の矛先

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「アンナ!何故デモに手を出したのだ?教えてくれ!」 「あなたの政治は誰のための政治なの?本来は国民のための政治でしょ。なのにあなたは、まるで私を養うために国民から奪い取り尽くしたのよ。」 「だからって、お前がデモ隊に入ってしまえば、私の信頼にも影響が及ぶぞ?」 「もうあなたの信頼はないも同然よ。だって、あなたのやり方は既に世界中のネットにバラまいたのよ。」 「何!?」 大統領が辺りを見回して気付いた。彼らの周囲には、世界中のメディア関連のヘリや車などがいた。 「アンナ、君は私を…?」 「最後に言うわ。さようなら。」 言うなりアンナは、銃口を自らのこめかみにあてた。 「やめろ、アンナ!」 アンナは何も答えずに引き金に指をかけた。 銃声が響き渡り、アンナは崩れるように倒れた。 「アンナ……!!」 アンナの亡骸にすがりつく間もなく、大統領は国際警察に連行された。
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