何も知らなくて

7/10
前へ
/933ページ
次へ
やがて、泰光が寝入ってしまった時、雅信は里奈のことが気になって仕方がなかった。 そこで、こっそり部屋を抜け出すことにした。   里奈の部屋に来てみたが、里奈はまだ儀式の最中だったのか、部屋には誰もいなかった。   雅信は旅館から出てみようとしたが、奇妙なことに入り口付近で男が数名見張っていた。 雅信「すんません、何してるんすか?」 男「あ、花婿様はお宿から出てはならないと決まっているのですけど。」 雅信「何故だ?」 男「例のトラブルを避けるためなんです。」 雅信「トラブルだと?」 男「それは…。」 そこへ、寝ていたハズの泰光がやってきた。 雅信「寝てたんじゃなかったのか?」 泰光「喉がかわいたんだ。それより、どったの?」 雅信「いや、俺たちはココから出てはいけないらしい。」 泰光「夜道は危ないぞ。配慮ぐらいしてあるもんじゃないか?それに、多分お清めの儀式は企業秘密なんだよきっと。」 泰光はそう言いながら飲み物を買って部屋へ戻った。
/933ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加