何も知らなくて

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その半月後。 雅信は泰光を呼んだ。 雅信「そーいえば泰光、子供が生まれたらしいな。」 泰光「近所では俺に似てないって言われたよ。」 雅信「それで、儀式のことを話しに呼んだんだ。」 泰光「?」 雅信「俺たちは、浮気されたんだよ。」 泰光「浮気って、違う人のことが好きになっちゃうこと?」 雅信「いや、近いけど…。」 雅信は泰光にいろいろ話した。 泰光「そのための、契約書なのかな?トラブルの原因も、それだったのか?」 雅信「あぁ。それが村の定めって奴だ。」 泰光「よくわからないけど、」 雅信(理解してないんかい!?) 泰光「何も聞かなかったことにしとくよ。」 雅信(ま、いっか💧)                 ところがしばらくして、あの村の境内は放火にあった。 火を点けたのは自殺したさっきの花婿の弟だった。 ブログで兄の死を書き込んだところ、コメントで真相を知ったためそうなったらしい。   雅信には子供が生まれたが、似てるかどうかはまだハッキリしなかった。 泰光には3人目が生まれた。   雅信と泰光は、もう儀式のことは忘れることにした。
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