自殺と

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前崎は安西に怒鳴り付ける。 前崎「そんな昔の話は忘れたね。私は自分の考えややり方を実現させるには、例え家族が殺されても悔いはしない!娘を殺してでも私を揺さ振ろうなど通用しない!」 安西『ほぉ、それは残念だな。あんたには大切なものはあると思ったがな。そこまでも知事の椅子が何よりも大事か。』 前崎「あぁ、大事さ。人はいつか1人になる。それを覚悟できなければ人は生きられぬ!」 菜月『失望したわ。もう知らない!大嫌い!』 菜月の声が響く。そして、窓から自らを刺した菜月が落ちてきた。 前崎は顔色1つ変えない。 前崎「所詮、全ての若者は使い捨ての道具でしかないからな。だから…うぐっ!?」 背中に痛みが走る。 振り向くと、和夫がいた。 手には、包丁。 和夫「全ての若者が道具なら、あんたの子供である俺たちも道具かよ!」 憤りの叫びとともに包丁が抜かれ、前崎は倒れる。 和夫「あんたは、父親失格だ。知事失格だ。そして、人間失格だぁー!」 和夫の投げた包丁が前崎の心臓にトドメを刺した。
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