愛弟子

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約束の日。 竜太はスーツに身を包み、相澤の事務所を訪れようとした時だ。 事務所があるビルにて、チャラチャラした男と出くわした。 「見慣れねぇツラだな。どこに用があんだよ。」 「相澤先生の事務所へ。」 「お、じゃあお前は新顔か?相澤センセが言ってた。」 「はい?」 「だからってそんな服で来るか?まぁいいや。俺は中津川秀一。センセの事務所へ案内するぜ。」   廊下にて。 「あなたは相澤先生の弟子なんですか?」 「そーだよ。ホストクラブにいるんだけど、今ナンバー1の野郎が仲間を潰しにかかってる。奴にギャフンと言わせたいとか独り言言ってたらスカウトされた。それで、こんなことを教わったぜ。『ナルシストに男は研けない』とな。それを教訓に続けてみたら、今ではあいつと対等になったんだ。」 「あいつは、ナルシストだったんですか?」 「ナルシストの中のナルシスト。俺、そいつの親父と酒飲んだことがあるんだ。あいつ、自分が一番にならなきゃ気が済まなくて、顔がいいことが一番の裏目だとよ。」
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