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その時、社長の目の前を女の子が通った。
愛娘の美咲だ。
「美咲?どこへ行く?美咲!」
美咲は振り向き、父にこう言い放った。
「あたしの気持ちなんて、わかってないくせに!」
そして、遊園地のゲートへと消えていく。
「美咲!」
「無駄です。美咲さんはあなたを嫌っているのです。友達と一緒に帰ることすら許されず、過保護に育てたあなたに対して疑問を抱いていたのです。社長令嬢としてではなく、普通の女の子として生きていたかったんですよ。それに、美咲さんはいじめを受けているのですよ。全て、あなたに潰された遊園地の従業員の子供や、あなたに潰された遊園地のファンに。あなたの罰は、確かに受けてもらいます。」
そして、夜の使者はゲートを潜っていった。
社長は着ぐるみたちに放り出された。
その直後に、目が覚めた。
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