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香帆里は不安になり、カウンセリングを泰樹に勧めた。ところが、何故か泰樹は頷こうともしない。
「どうして？」
「学校を休んだら、先生やみんなに悪すぎる。」
「大丈夫よ。土曜日に予約とれる所にしてあげるわよ。」
「でも、もしかしたら先生が見ているかもしれない。」
「そんなことありませんよ。担当の先生に有りったけ話せば、スッキリするんじゃない？今度の日曜日、お父さんとお出かけでもしましょ？」
「いいの？」
「うん。」
そんなわけで、泰樹はカウンセリングを受けることになった。
ところが、その数週間後。
いきなりニュースが流れた。
『精神科専門の病院やクリニックが何者かによって襲われ、カルテを一部奪われているという事件で、昨日新たに２件襲われた模様です。』
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