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「そうは見えなかった?」
「あぁ。うちから学校までそんなに遠くないし、危ないところもほとんどないよ。でも、顔だけじゃない。背中や腕や足にも傷があったんだ。絶対あの学校で何かあったな。」
「私もそう思っていましたが、息子はなかなか喋ってくれません。」
「お宅、担任の名前は?」
「柳川徹です。」
「恐らく原因はそいつだな。あいつは昔から街一番の要注意人物なんよ。だけど、暴力団がいるからなかなか手を出せないもんだ。奴はそれを利用して学校に居座り、生徒達を苦しめているに違いない。」
「じゃあ、精神科の病院やクリニックが襲われたのはまさか…!」
「そのまさかだな。奴らの手法は、子供たちの心の拠り所を奪い、追い詰めて支配するようなもんだ。子供の心を破壊する教育から、我々が救ってやるしかないのだ。元いた学校の地域ではつながりどころか孤立してるようなものだった。だが、ここでは我々商店街がつながりの場。我々は当たり前のことをしたまでだ。」
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