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やがて、柳川はクリニック襲撃事件の関与の疑いでしばらく教員の席を空けることになった。
だが、それがもっと恐ろしいことの引き金になっていたのは誰も知らない。
教職をクビになった柳川は、そのまま忽然と街から姿を消した。
その2年後。
いきなり泰樹のクラスに転校生が来た。
お嬢様風格の女生徒だ。
「て、転校生です。」
「前原優希です。」
そして運命の日。
その日は泰樹は風邪で寝込んでいた。
いきなり呼び鈴が鳴って出てみると、棟方が焦った顔をしてそこにいた。
「泰樹くんは?泰樹くんは無事か?」
「えぇ、昨日から風邪でしたので。何かあったのですか?」
「実は、前原優希と名乗る女の子が、いじめグループを作って苦しめているらしい!まさかと思って来てみたが、泰樹くんは無事でよかったよ。」
「前原優希って、転校生の?」
「あぁ。今息子が調べている。」
その時、棟方の携帯が鳴った。
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