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「前原、鬱病がどんなものか、わかっていないな。鬱病とは、心の病気なんだ。だから治りにくいんだ。鬱病が進行すれば、落ち込むし考える気もなくなるし、生きる力も失ってしまう。私は昔医者を目指していたが、私は教師として学校を治す医者になろうと決意した。正解ばかりを常に求められ、間違うことを恐れ、そのまま大人になって自分の道を勝手に閉ざしてしまわぬようにな。」
「じゃあ、鬱病の原因って、いったい何ですか?」
「ココならいじめだな。」
「ふーん。じゃあ、あんたが責任とりな!」
学校の荒み具合は進行していった。あの先生は優希と戦って、敗れ去った。
ある夕方、香帆里が買い物から帰っていると、女の子の悲鳴が聞こえた。
来てみると、優希が1台の車に乗せられている。その中で暴れている。
だが香帆里はそれは報いとして気にも止めなかった。
その車は、もうわかりきってるから。
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