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(BGM:穏やかなピアノのメロディ)
(効果音:扉を開く音)
デュオ「あーっ!! やっぱりここにいたのかカトル~!(近寄りながら)ピアノが聞こえたから、そうじゃないかと思ったんだ」
カトル「何か僕に用かい? デュオ」
デュオ「や、別に用はないんだけどさ。一人でいてもつまんねえし……チェスでもやらないかと思ってさ」
カトル「僕でよければ、お相手しますよ。
でも、チェスだったら、トロワの方が得意だけど?」
デュオ「いやぁ……トロワもヒイロもどっか行っててさあ。それにあいつらとチェスしてると、静か過ぎてさ~。もっとこう、『あ、それ待ったぁ~!!』とか、『これでどうだあぁ~!』とか、こう、盛り上がって欲しいんだよねー!!
……大体あいつらには、愛想ってものがないんだよ。何事もこう、パァーッとやれないもんかねえ」
五飛「うるさい」
デュオ「あ。……あはっ、五飛……いたの」
「うん。僕のピアノを聴いててくれたんだ」
五飛「たまたまいただけだ」
デュオ「どうした。いつにも増して機嫌悪いなあ」
カトル「……デュオ。彼は今、とても傷ついているんです。(優しい声で)そっとしておいてあげて下さい」
デュオ「(からかい口調で)は、は~ん……。さてはまたトレーズの所に殴りこみに行って、負けてきたんだなあ?」
五飛「うぅ……っ!!」
カトル「デュオってば……そんなにはっきり……」
デュオ「そう落ち込むなよ五飛! しょうがないじゃないか。トレーズの方が歳は上だし、顔はいいし、財力もあるし、
足も長いし、女にモテるし、頭も良くて、腕も立つんだからよー!」
五飛「(泣きそうな声で)くっ……くぅっ……俺は…………弱い……っ」
カトル「デュオ……! 君がとどめをさしてどうするの!?いくら本当の事でも、言っていい事と悪い事があるよ!」
デュオ「カトル……フォローになってねえよ?(苦笑)なあ五飛、元気出せよ!!」
五飛「(何故かエコーの掛かった声で/笑)俺に構うな……!!
俺は負けた……。俺は弱者だ……。……俺には、ナタクに乗る資格がない……!!」
(効果音:鐘と木魚の音「チ~ン、ポクポクポク…」/笑)
デュオ「だああああっ、やめろー!!!部屋が湿っぽくなるだろうがー!俺はこういう雰囲気に耐えられないんだよー!どうしてこう、ガンダムパイロットは暗い奴が多いんだっ!」
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