63人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ふぅ」
まったく、高橋のやつ。
あいつとは、高校からの付き合いだから…
女にだらしない奴だとはわかってたつもりだったが、ここまでとは。
「彩子さん、めっちゃ泣いてたじゃねぇかよ」
彩子さんの汚い泣き顔を思い出すと、少し胸が痛んだ。
あんな風に、泣くなんて。
そんだけ、好きだった。
そんだけ、傷ついたってことだろ?
何してんだよ、もう。
しかも、だ。
俺の稼ぎじゃ来月から家賃払えないじゃないか。
その日暮らしで適当に暮らしてたから、貯金なんてない。
今更引っ越しの費用なんかねぇよ?
マジでどうしよう。
最初のコメントを投稿しよう!