16768人が本棚に入れています
本棚に追加
…朝。
目覚めたくない。このまま暗闇に持っていかれたかった。
体も魂も…
分かるか?この辛さが…
…いつもと変わらない日常………俺はふと考える。手首を噛みちぎれば学校に行かなくてすむかな…
グレーの空はまるで僕の心を映すようだ。
下のリビングにおりる。無論、誰もいない…
両親は昨日の朝から…いや、一昨日からギャンブル。僕は、菓子パンをくわえる。
その後歯を磨く。
随分やつれたな…
そんな事を思いながら。
カバンに荷物を入れる。買ってまだ一年だというのに、もうほぼ使い物にならない。
僕はカバンを背負う。
カバンを買い換えたりしたら奴らの反感を買うだけだ…
僕はドアノブに手をかける。
ふと、刻印の刻み込まれた手首が見える。僕のもっとも嫌いな部分の一つ。
目をそらし、外へでる。
空は相変わらず、僕の心の色を映していた。
最初のコメントを投稿しよう!