16769人が本棚に入れています
本棚に追加
正方形のシンプルな部屋。
…俺はテレビをつける。
「…総理は福田じゃないのか」
時代は変わっている。みたことねえ大して可愛くもねえグラビアアイドルがクイズ番組ではしゃいでいる。
…俺は一通り部屋を見渡す。
あのポンコツタイムマシンのせいでまだ頭の中がぼんやりしてやがる…
つうか、タケウチは監視係じゃないのか?何やってんだあいつは。
…♪♪♪
携帯がなる。Greeeeenのキセキ古いか?
「白石だ」
「おう、ハクリュー。俺だ俺」
オレオレ詐欺になれてそう。
「何だよ」
「お前さ、ちょっとこの時間使って身だしなみでも整えて来いよ。いくら冬眠中に世話してたと言ってもボサボサだろ」
手をクシにして髪をとく。ずいぶん痛んだな…
「ああ、分かった」
「洗面所に整髪料やらおいてやったから使っていいぞ」
唐突に電話が切れる。勝手な奴だな…
まあ、いい。
俺は洗面所に向かう。いやに整理されておりまるで洗面所だけホテルから切り取ってきたみたいだ。
特に鏡なんて…
鏡に映る自分の姿をみて、一瞬呼吸を忘れた。
俺の切り取られた目には青い目がはめられていた。
青眼の白龍…ブルーアイズホワイトドラゴンってか?
笑えねえ。
最初のコメントを投稿しよう!