覚醒

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…色んな種類のワックスがある それにヘアカラーも。 俺はリビングに戻り、金庫にある20万のうち10万をむしりとった。 …こんだけありゃ足りるだろ。 靴箱においてある緑のダウンジャケットを羽織る。 俺が寝てる間にずいぶんと近未来化してるんじゃないかと思ったが、以外と変わらない。 …まあ、4年じゃ変わらんか。変わったのは地デジぐらい。 しかし、さすがに4年ぶりとなると街行く人混みも改まってみえた。宇宙人が地球に来たらこんな感じだろうな… 宇宙人 白石龍也 さっきからジャケットのポケットに何かの存在を感じる… 手でポケット探検。中には一枚の地図。 地図の右端に桜水町(ロウスイチョウ)とある。 桜水町ってことは俺の住んでいた館凪町(カンナギチョウ)の隣町だ。 桜水ならよく行ったから地図いらねえんだがな…まあ、いいか 俺は冬眠前によく行っていた散髪屋に行く。 「…ん?」 あの散髪屋は何かよく分からん美容院になっていた。 カランコロン。入っると同時に音が響く。ここはコンビニか? 「いらっしゃいませ!!」 キャバクラにいそうな女が声を張り上げる。参ったな。こういう場所は苦手なんだが…
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