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休み時間。トイレで僕はリンチをうける。
…周りの奴らは僕を見て笑い、あるいは気の毒に思う。
…奴らは傍観者なのだ
だから、所詮僕の存在は動物園でしかない。白石動物園オープン。
一通りのリンチが終わる。また七崎が口を開く。
「なあなあ、みんな。さすがに可哀想じゃね?水ぐらい飲ませてやろうよ」
火付けの達人。
全員が賛成。
「そうだな」
「さすがにやりすぎたな」
「ほら、立てよ龍也」
中富に脇をもたれ、たたされる
ゆっくりと和式便器へと僕を引きずっていく…
「い…いやだ」
本心。久々の抵抗。
「そうだよな、生じゃ飲みにくいよな」
七崎はどこからかストローを取り出した。
「ほら、飲めよ」
「おいしいぞ」
「飲めねえのか?」「おいおいやりすぎだって」
「いいんだよ、こんなの」
「そうそう、こいつ元からトイレの水より汚いんだし」
僕は無理やりストローに口を近づけられる。
10cm…5cm…0cm
僕はストローでトイレの水を吸い上げた。目をつぶり、心を無心にする。
…みるみる体の中に菌が入っていくような感じがした。
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