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「なんか用?」
DVD観賞の邪魔をされて不機嫌な私は、声のトーンを下げて言いました。
「えッ!用…ですか?
私、後ろに立った後は何をするのか聞かされてなくて…その……」
「特に用はないと、用もないのに不法侵入して他人のDVD観賞を邪魔したと、つまりあなたはそう言いたいのですね?」
「つまり…そういうことです……」
メリーは恐縮した様子で言いました。
「出口はあちらでございます!」
私は満面の営業スマイルで言いました。
ちょw私マックに勤められるんじゃねww
後で履歴書送りつけよー。
でもメリーは動こうとしません。
私は近くにあったカッターナイフをメリーの喉に突き付けてもう1度言いました。
「出 口 は あ ち ら で ご ざ い ま す」
「…はい」
メリーは今にも失神しそうな顔でそう言うと、そそくさと帰ってしまいました。
あれから3年の月日が経ちました。私はあの時の経験を生かし、今はマックの店員として日々仕事に励んでいます。
20年もの間、仕事をしても全く続かなかった私ですが、やっと一生続けられる仕事を見つけることができました。そんな仕事を見つけるきっかけを作ってくれたメリーに今では感謝しています。
投稿者:45歳、女性
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