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監督「そして最後の説明となるファンタジスタ――この4人の中でもっとも危険で、本当のチームの中心である選手が『オールマイティ・ファンタジスタ』です。最後の説明と言っても、正直言ってこの選手のプレーは説明することができません。」
監督は、お手上げ、といった感じで両手を上げてそう言った。
海斗「説明できない、とはどういう意味ですか?」
意味が分からず、俺質問。
監督「言葉通りの意味です。説明できない、というより、あらゆる言葉をもってしても彼のプレーをあらわす事ができないんです。ですから、実際にそのプレーを見て、感じて、理解するしか方法はありません。
しいていうなら、『オールマイティ』=『全知全能』が彼のプレーをあらわすのに最も近い言葉でしょうか。とにかく非の打ち所が無いのです。」
サッカーにとても詳しく、そして先程まで3人のファンタジスタ達について分析し尽くした程の説明をしていた監督でさえ、この『オールマイティ・ファンタジスタ』を語る事はできないようだ。
恐るべき、オールマイティ・ファンタジスタ。
しかし、次の監督の言葉でそれ以上驚くことになる。
監督「彼のプレーについては説明できませんが、プレー以外で分かっていることは、ポジションはGK以外はすべてこなすことができ、世代別日本代表であり、そしてJ1への入団が現時点で決まっているということです。」
…………。
…………OK、OK。
は?なんだって?って思ってるそこの君、正常な反応だ。
なので、もう一度さっきの言葉を要約しよう
…GK以外のポジションがこなせる、日本代表、J1入団が既に決まっているプロの卵……。
はは、意味が分からないし笑えない。
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