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あれから何れだけ時間が過ぎたのだろうか‥…
一向に帰ってくる気配の無い副官に対してはもう既に諦めの表情を浮かべては書類と睨めッこ。
然し流石の小狼、
否、
日番谷も疲れには勝てず
書類との睨めッこを早々切り上げ退ければ、そのまま机に突っ伏しては力尽きる。
グッと深い眠りに誘われそうになったと同時に―‥…
標的と定めた小狼の居る執務室に姿を現したのは言うまでもなく狐こと市丸。
「流石乱菊や、ほんまに当たっとるで…」
そう、
乱菊は夕方を少し通り越した闇に支配される手前の時間帯には小狼が机でへばっている、と狐に教えたのだ。
案の定、彼は机に突っ伏しては力尽きていてスヤスヤと寝息をたてている‥…
―‥…ククッ
嗚呼、
今迄で一番妖しげで不気味な笑いが響く。
「眠ってる日番谷はんも好みや、此からはボクの物やで…ククッ…」
と、一言だけを呟けば眠っている小狼に近付き軽く口付けを落とす。
此れ以上は未だ早いと歯止めを聞かせれば首筋に紅い痕とあの妖しげな笑みを残して消え去る。
―‥…あの野郎…ッ…
小狼はムクッと起き上がり首筋を抑えてはあの狐が何を考えてるのか理解できなかった
眠っていたフリをしていたのである。
否、半分は寝ていたらしいが気配と何とも言えない威圧感に気付き目を醒ましていたのである
狐と小狼。
さて如何に進展するのだろうか。
あの妖しげな笑み、威嚇を変えられるのだろうか…
―‥…ククッ。
end
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