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瑠璃は恐る恐る稔麿を見る。
そして稔麿も瑠璃を見つめる。
「君は…俺達と関わるべきでない。」
呟くように稔麿は言う。
「でも…」
「でもじゃない!!」
瑠璃が話そうとするのを、声を荒げて稔麿が阻む。
そして俯くようにして瑠璃から目をそらす。
(私は想いさえ言わせてもらえないの…?)
受け入れてもらえなくてもいい。
だけどせめて聞いて欲しい。
私は新撰組とか長州とか関係なく、ただ“貴方”を知りたい。分かり合いたい。
ただそれだけなのに…。
瑠璃の悲痛な心を表す様に、瑠璃は悲しい表情になる。
今にでも涙が流れそうに、瞳は潤んでいる。
「俺と関わると不幸になるだけだ…。」
稔麿の声が部屋に響く。
そして直ぐに、稔麿は高杉に送ってやれと言い、瑠璃を見ることなく部屋を後にした。
高杉は宥めるように瑠璃の背中を摩り、落ち着かせるようとする。
その優しさが痛いほど伝わる。
「帰ります…ね。」
これ以上迷惑をかけられない。
瑠璃はぐっと涙を堪え、立ち上がり、障子に手をかける。
「送るから。」
高杉も立ち上がり、瑠璃と一緒に部屋を後にした。
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