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――ガラッ。
「ただいま~。」
屯所に着き、玄関の戸を開け中に入る原田と永倉。
「おかえりなさい。原田さん、永倉さん。
随分早かったですね?
逃げられたんですか?」
ニコニコと笑みを浮かべて二人を出迎えたのは、長髪で優男といえる中性的な顔つきの男。
新撰組一番隊 組長、沖田総司。
「うっせー総司!」
「はぁ…。
俺は副長に報告してくる。」
永倉は吐き捨てるように呟き、そのまま奥に入っていった。
「あらら。永倉さん相当お疲れですね?」
「あれだけ走れば疲れるっつーの!」
「私、二人がどれだけ走ったかなんて
知りませんもん。」
アハハと笑いながら総司は原田をからかう様に言う。
「お前なぁー…。」
「それより、原田さんも
土方さんの所に行かなくて
いいんですか?」
「報告は新八っつぁんが
してくれるからいいだろ。
俺ねみーよ。」
「まぁ原田さんが行っても
意味なさそうですもんね。」
総司の言葉にカチンときた原田だが、疲労もありこれ以上疲れたくないと思ったので、総司の言葉を無視し部屋に戻って行く。
一方原田が怒ると思った総司は予想外の反応にきょとんとし、呆然と原田の後ろ姿を眺めていた。
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