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そんな感じの日が続いたある日、俺は初めてソイツの声を聞いた。
授業中ノートをまとめていたときうっかりと消しゴムを落としてしまったのだ。
……隣の席のソイツが。
俺の足元に転がってきた消しゴムを見る。
モノ消しゴム……
普通だな。
そう思いながら、ソイツのほうを見る。
するとなにやら目線が少しばかり泳いでいる。
俺はその時、ソイツの表情というものを初めて見た気がする。
少し可愛らしいんだが……
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