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陽も沈み夜になったばかりの時間。
弱々しい月明かりに照らされている公園の芝生に二人の少女。
一人は艶のある黒髪を肩に届くか届かないか程度の髪の長さ。ボーイッシュな雰囲気を漂わせている。
もう一人の少女は腰のあたりまではありそうな長さをツインテールにしている。
「さてっと。そろそろ時間だね。仕事するぞー!」
二人は公園の芝生で寝転び月光浴をしていたのだが、ショートカットの少女はパッと起き上がり、隣の少女に言った。
「ん…かなり眠いけど、久々に報酬のいい仕事だからね。すっぽかすわけにはいかないよねぇ」
ツインテールの少女は眠そうな口調で、伸びをしながらあぐらをしつつ上半身を起こす。
そのゆっくりした動作に見兼ねたショートカットの少女が喝を入れる。
「ティハったら置いてくぞー! 分け前7:3にしちゃうぞっ」
「うわ。それは困る」
ティハと呼ばれたツインテールの少女は困った顔をしながら慌てて立ち上がる。
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