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「すーーずーーらー」
元気よく道場に入って来て名前を呼ぶが、集中している為かその声に気付かず颯爽と歩いて練習を再開する。
その姿に声をかけた本人が気付いて、言いかけた言葉を引っ込め、食い入るように彼女の練習を見る。
黒く長い髪を邪魔にならないようポニーテールにし背筋を伸ばし、弓を引く女子の姿に気付き皆練習していた者も手を休めた。
そして
誰もが見守る
静寂の中 狙いを定め
弓を引き 矢を放つ
ヒュッ
パーーン!
「「「「おおおお」」」」
「流石部長~!!」
「綺麗…」
周りで見惚れていた部員達が口々に言う。
「ちょっと、みんな!自分の練習しなさい」
すると、馬鹿デカイ声が此所、弓道場に響いた。
「すーーーずーーーちゃーん♪」
カバッ
「!!!!?」
いきなり後ろから抱き着かれ、体制を崩し前に倒れていく。
バッターン!!!!!
さっきまで食い入るように見てた女の子が矢を放ち終わったと同時に、名前を呼び彼女に向かって走り出したのだ。
「いったー… ってちょっと雛!!此所 何処だか分かってる?!弓道場なのよ?危ないじゃない!」
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