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そう 今だ上に乗っかって抱き着いている人物に怒鳴る。
怒鳴られた本人はニコニコ笑いながら口を開く。
「だあああっ「だってもクソもあるか!! そして無駄に伸ばすな!!」
「鈴 お下品…」
「ひぃぃ~~なぁぁ~~ぎぃぃ~~くぅぅ~~」
その一言でとうとうキレてしまい、ドスのきいた声を出す【弓道部部長・剣道部員 桜小路 鈴蘭‐さくらこうじ すずらん‐】
鬼のような形相をしているにも関わらず、変わらずに無邪気な笑顔を向けている【園芸部員 有明 雛菊‐ありあけ ひなぎく‐】
そんな二人の様子を部員達は見馴れているらしく、微笑ましく見守りながら練習を再開するのだった。
暫くして、はあと溜め息を溢し目の前で今だに笑顔の雛菊に鈴蘭が尋ねる。
これも、いつもの事なのだろう。
「…それで何の用?雛 そっちも部活の最中でしょ」
皺や埃が着いたところを払いながら、立ち上がる鈴蘭。
その問いにハッとここに来た理由を思い出し話し出す雛菊。
「あのねっあのねっ 咲いたの!今、花壇の所に行ったら咲いてたんよ 鈴に一番に言いたくて走ってきた♪」
立ち上がりながら、そう話すと興奮したのか鈴蘭の手を取って、思い付いたように走り出す。
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