思い

9/11
前へ
/150ページ
次へ
  「奈津目先輩…ごめんね…。」 俺が流されてばっかだからだ。 冬吾も奈津目先輩も傷つけた。 部屋へ戻ると、冬吾が荷物を片付けていた。 「…何、してんの?」 またしゃべりかけんな、とか言われたらと思うと怖くて、声が震えてた。 「部屋、変わる。 お前もその方がいいだろ。」 「えっ?何で…?」 「奈津目にも悪いだろ…。」 ダンボールに本を詰めながら目も合わせずに冬吾はつぶやいた。
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1048人が本棚に入れています
本棚に追加