1048人が本棚に入れています
本棚に追加
サッカー部の部室の明かりをつけると、そこはバスケ部の方と対して変わらず臭くて散らかっていた。
「んっんんっ!!」
声はどうやら部室のすみのロッカーから聞こえていて、俺は一気に一番奥のロッカーの扉を開けた。
中にいたのは、可愛い…一瞬女かと思うような小柄の男。
胸がペタンコだから男と分かったけど。
なんですぐ胸がないって分かったかっちゅーと、その男はまっ裸だったからだ。
この真冬のクソ寒い中、体操服の短パンと靴下片方というワケの解らん格好に、口に押し込められたタオル。
後ろ手にしっかり縛られたロープ。
その可愛い華奢な男は、俺と目が合うと大きな目に涙をためて安心した表情を浮かべた。
俺はとりあえず口のタオルを外した。
「はあっ、良かった、人が来てくれてっ」
そいつは嬉しそうに笑顔でそう言った。
最初のコメントを投稿しよう!