放課後 *短編

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  「何でこんなことになったんだ?」 俺はみんながみんな思う質問をしてみた。 純也という男は笑いながら答えた。 「俺、イジメられてんです。 最初はこんなじゃなかったんすけど、エスカレートしてこんななって。 今日はマジ先輩来てくれなかったら死んでたかも知んないです。 感謝してます!」 そういう事をにこにこ笑いながら言うもんだから、何か俺の中のもんがプッツン行っちゃったわけ。 そんな態度がイジメられる原因じゃねえの? 「…んとだ。手ぇすんげぇ冷たい。」 ロープをほどくのをやめ、純也の手を握る。 「マジ寒かったですよ!」 警戒心もなく笑う純也。
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