中庭と本屋。

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僕は少し困った後、本だけ置いて自分の病室に帰ることにした。 ふと、梓ちゃんの顔が目に入った。グッスリ寝ている梓ちゃんの顔はかなりカワイイ!その辺のアイドルには勝てるだろう。 「んん?」 梓ちゃんの顔に見取れていると、梓ちゃんの目から光る雫が落ちて来るのが見えた。その時僕は思った。 『どうしてあの夜泣いていたのか?』 『どうして余り病室から出ては駄目なのだろう?』 『そもそも彼女の病名って?』 そんな今まで忘れていた疑問が思い浮かんだ。 「明日にでも聞いてみよう。」 僕はそう言い残し、梓ちゃんの病室を後にした。 その日の夜は、あの3つの疑問のせいでなかなか寝むれなかった。
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