病院と彼女。

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運命の日。この日は朝から咳が酷く、やたらと飲み物を飲んでいた。 「おはよう一輝♪」 陽気な口調で病室に入って来たのは、親友の谷口陽介だ。いつもは陽気でのほほ~んとしてるが、頼れる時は頼れる良い奴だ。体はやたらとデカイのに臆病で、外見と内面が違い過ぎる奴なのだ。 こいつと知り合ったのは、今年の高校の入学式。最初は全然親しく無かったが、入学してから一週間たったある日、僕はいつもどうりの道を帰宅していた。すると帰宅途中に小さな男の子が一人困って、今にも泣き出しそうな顔していた。当然僕は声をかけるはずがない。すると後ろから誰かが来て 「何か探してるの?」 何処かで見覚えがあると思ったら谷口だった。放っておけば良いのに男の子に声をかけたのだ。男の子は鍵を探していると言うと、谷口も一緒に探しだしたのだ。こうなると放っておく訳にもいかず僕は谷口に声かけた。それから一時間かけて鍵を探し出した時から僕は谷口と話すようになり、段々と親友になっていった。 「おう陽介!宿題終わったか?」 親友になってから僕は下の名前の陽介で呼んでいる。ちなみに今の質問は冗談半分だ。 「うん。大体は終わったよ。」 「お前早いな!まだ三日しかたってないぞ。」 「早めに終わらせた方が楽だから♪一輝は?」 「全然やってない。間に合わなかったら見せてくれよな!」 「うん。良いよ♪」 そんな事を長々と話た後 「じゃあそろそろ帰るよ。またね♪」 「おう、またな!」 僕はそう言って手を挙げた。 しかし誰も居なくなると暇で暇でどうしようもない。そこで仕方ないので昼寝をする事にした。 「仕方ない寝るか。」 それから何時間かで目が覚めた。辺りは少し夕焼けに染まっている。時計を見ると六時になる少し前。しばらくの間ぼぉ~としていると病室のドアがコンコンと鳴った。 「伊庭さん御飯ですよ。ここに置いておきますね。」 それだけ言うと看護士は病室から出て行った。 数十分で僕は御飯を食べ終わり、売店でケーキを買って来た。お世辞にも病院食は美味しくない。だから責めてデザートだけは美味しい物をと毎日買いに行くのだ。 「やっぱりチョコケーキは美味い♪」 などと言いなが食べ終えると、少し寝むくなった。いくら昼間あれだけ寝てもお腹がいっぱいだと寝むくなる。 「消灯時間には少し早いけど寝るか。」 っと言い僕は寝た。
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