水滴

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   明日が出張の最終日。  仮住まいで過ごすのは、思った以上に疲れが溜まる。  やっと帰れるんだ。  そう思うと俺は、ほっとすると同時に、この部屋とお別れする事に、少しだけ寂しさを感じた。  夜の侵入者の来訪がなくなって以来、愛着の湧きつつあった部屋を見回しながら、帰り支度を手際よく済ます。  明日の出発は早い。  俺は22時過ぎに、布団に潜り込んだ。  
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