エアディナー

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   いそいそとアパートに戻ってきた俺は、さっそく紙袋から、3冊の成人誌を取り出した。  食欲が満たされたら次は性欲、って…本能が剥き出しになってるのは自覚している。まあ別に、誰彼に迷惑かけてる訳じゃないし。  俺はテーブルに置いた1冊をパラパラとめくり、お相手をチョイスし始めた。  よし、このコで行こう。俺は見開きのグラビアを見つめ、神経を集中させる。  食い物ならもう何度もやってきたから、手慣れてるけど…さすがにこれはムズい。  嗅覚を集中してみる。少しずつ、女物のコロンが香ってくる。  視覚。グラビアの彼女が、立体的な像を結び始めた。そっと顔を近づけてみる。  柔らかな乳房の感触と温かさ、そして弾力が、俺の唇に伝わってきた。  口に含んでみる。舌先にも確かな感触がある。俺は夢中で舐め回した。  だが…その先に進めなかった。  
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