炊飯器

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   ケータイで時間を潰していた浩人は、米をセットしてからゆうに1時間が経過していることに気づいた。  立ち上がり、それでもケータイから目は離さずに、炊飯器のフタを閉じ、ボタンを押した。  『保温』ボタンを。  ふと窓を眺めると、外は暗くなり始めている。  早く行かないと、スーパーの混雑する時間になるんじゃないか──。  浩人は慌てて外出着に着替え、部屋を出て行った。  
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