7287人が本棚に入れています
本棚に追加
テレビ画面に映し出された、あのキモい顔が俺の実体、そして真実。
鏡の顔は…俺の虚、幻、そして嘘。
俺は、鏡の中の男を睨みつけながら、確信した。
こいつは、俺の心と脳から発せられる命令、筋肉の動きを正確に読み取り、寸分違わぬ動きを見せる。だから、鏡として機能しているように思い込まされていたのだ。
こいつに、34年間も騙され続けていたのだ。
俺は今、それに気づくことが出来た。
そして、こうも思った。逆ならば、少しは気分的に救われたかもしれないのに、と…。
最初のコメントを投稿しよう!