1.出会い

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 実際、奈々とマユリはうまくやっていた。  とかく女が多くなるとトラブルというのは起こりがちなのだが、奈々とマユリはキャラクターの違いが明らかだったせいもあって、お互いに違う部分を補うように相性が合っているように見えた。  少なくとも奈々はそう思っていて、マユリが困っていると手助けするのが嬉しいと思うようにさえなっている。 「相澤先輩がいないと、私何も出来ないですよー…パソコン詳しくて凄いですね」  マユリはとかく褒めるのが上手で、『もっとこの子に何かしてやりたい』と思わせるオーラが自然に周りの人間に影響を与える。 「江藤さんだって覚えるのが早いし、すごく丁寧に仕事するから安心」  仕事中でもお互いの事を気遣いあえて、とても順調だ。
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