プロローグ

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 こんなはずではなかった。  人を愛するというのは、もっと誠実で…美しいものだと思っていた。  なのに、今の自分がしている事は何なのか……。  考え出すと頭痛がしてくるから、それを取り払うようにベッドの上で妖艶に微笑んでいる男の唇を奪う。  甘美だ…この時間は、例えようもないほどに…心も体も溶かす。  でも、相手は自分を愛してなどいない。  分かっていて、自分はこの関係に溺れている。
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