148人が本棚に入れています
本棚に追加
エアリィが言うと、鈴の隣に座っていた少女が立ち上がり、教壇へと歩いていく。
擦れ違い様に少女がチラリと鈴を見ていくが、声をかけたりはしなかった。
鈴が席に着くと同時に、教壇から声が聞こえる。
「ロゼット・クライムハーツです。」
「「クライムハーツ!?」」
少女…ロゼットが名乗ると、教室にざわめきが走る。
少女が手を置いた水晶玉から、白い光と茶色の光とが混ざり合う様に溢れ出した。
その瞬間、今度はおぉ、と歓声の様な声が上がる。
「ふむ、光と土だな。もういいぞ?」
ロゼットが水晶玉から手を話す。
「しかし、流石はクライムハーツだな。魔力も去ることながら、二重属性か。」
「伝統ですから…では。」
ロゼットが軽く頭を下げ、振り返って歩き始める。
と同時に、ざわめきが一層大きくなる。
「ロゼットっていうんだな。よろしくな、ロゼ?」
席に戻るなり鈴が声をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!