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しかし、それでも鈴は一瞥した後、興味無さ気にまた腕を枕にして寝始めた。
…………
「……っと!…ちょっと!!」
鈴は、横から聞こえた、怒った様な声で眼を覚ました。
「んぁあ?」
が、声が完全に寝ぼけている。
「起きたら?そろそろアンタの番よ。」
「……何が?」
鈴は、寝ぼけた目付きで少女を見た後で、教室を見渡す。
少女はハァ、と深い溜め息を付き、口を開く。
「ホントに何も聞いてないのね。少しは話を聞いたら?」
「…ん~…ダルぃ…」
少女はまたも深く溜め息を付くと、言った。
「導師が水晶玉を持っているでしょう?あれで、魔力の量と属性を調べるのよ。」
少女が教壇を指差して話す。
(あぁ、あれか…)
心の中で納得した後、少女に話しかける。
「それでわざわざ起こしてくれたってか?」
「何よ…文句でもある訳?」
少女は頬を少しだけ膨らませながら、怒った様な顔で問い返す。
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