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しばらくすると星一面の黒ではなく、白くて眩しいところに出た。
「ここはなんと言う場所なのですか?」
鈴木はたずねた。
「うむ。スズキどのは知らぬのか。ここは白宇宙。宇宙の裏側だ。」
裏側。この様なところがあろうとは。あと一歩が踏み出せない科学者が見付けられなかった場所か。
「ところで、あなたがたの名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。」
このままでは便利が悪い。自分は名乗った。聞いて悪いはずはない。
「うむ。よかろう。私の名はイルビィ。スズキどの。私は歓迎するぞ。地球人を。なかなか面白い。」
それを聞いていた四人のうち一人が賛同しながら言った。
「儂もだ。儂はゴルバ。スズキどの、早く船が動くのが見たい。頑張ってくだされ。」
少ししゃがれた声の男だった。なんとかすぐには殺されないですみそうだ。
するともう一人も、
「あたしも。あたしはリーパー。よろしく、スズキ。」
と言った。
どうやら好印象を持ってもらえたらしい。しかし、残りの二人はどうだろうか。
考えているうちに残ったうちの一人が露骨に鈴木を見下した顔で話し始めた。
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