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「地球などちっぽけな星にすぎない。しかもこのスズキとやらにそのような船を直せるような知能はなさそうだが。おっと、名乗るのだったね。僕はフェイド。君にあまり期待はしていないよ。先に言っておく。」
鈴木はなんとなく腹がたった。だが感情を押し殺す。
最後の一人も面倒くさそうに鈴木に言った。
「わたしはキロム。あんたなんかどうだっていいわ。白宇宙を知らないなんて遅れているにもほどがあるわ。」
鈴木は居た堪れない気持ちになったが、こらえる。
「ありがとう。」
一言五人にお礼を言うと、鈴木は船の中を見た。
今は自動運転となっているらしく運転席には誰もいない。
軌道を修正しながらイルビィたちの星へと向かっている。
そしてボイスもまた、そこに居た。船体を傾けながら影にたたずんでいた。
すると突然『ポーン』とカーナビのような音がした。
「もうすぐつきますぞ、スズキどの。」
イルビィがそういうと他の四人はベルトをしめた。着陸するのだ。
鈴木も同じようにベルトをしめ、未知の世界へ降り立とうとしていた。
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