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持ってきた木片をちょうどいい大きさに切り揃えると、鈴木はコーティング材を塗り始めた。
一つ一つ丁寧に余すところなくしっかりと。
それが終わると、釘を準備し、破損している周辺の箇所に打ち付ける。しっかり補修しないとそこから割れてきてしまうからだ。
鈴木があらかた釘を打ち終えたころ、あたりが暗くなってきた。
もう夜のようだ。どうしようか鈴木が思案にくれていると、リーパーがやってきた。
「スズキ!もう夜だ。今日はこのへんにして明日にしたらどうだ?」
「はい。そうします。」
鈴木はそういいながら道具を片付け始めた。暗くなってはライトがあっても作業効率は下がってしまう。
「しかし、寝る場所がありません。」
正直なところかなり疲れていたので今すぐにここで眠れそうだった。
だが、できれば安全は確保しておきたい。
「だろうね。よかったらあたしのところにおいでよ。部屋は空いてる。」
リーパーはにこりとしながら鈴木に言った。
「迷惑でないのなら、よろしくお願いします。」
そういうなり鈴木はぺこりと頭を下げた。
「うん。それじゃあ行こっか。」
リーパーは嬉しそうに言った。
どうやら寝所は確保出来たようだ。
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