3人が本棚に入れています
本棚に追加
疲れた体を引きずるようにして鈴木は歩いた。
リーパーは出来るだけゆっくりと歩いた。鈴木を気づかってだろうか。
疲れて頭がまわっていないせいか世界がやけに綺麗に見えた。あたりに広がる家の光がまばゆく、そして潔い。
前につんのめりそうになりながら鈴木は目にその光景を焼き付けた。
そうこうしていると、リーパーが立ち止まった。
「スズキ!ここだよ。部屋はそっち。枕の高さが合わなかったら言って!代わりがあるから。」
「わかりました。では失礼します。おやすみなさい。」
「うん。ゆっくり休んでね。」
リーパーにお礼だけ言うと鈴木はすぐにベッドに寝転がった。ふかふかで気持がいい。さらさらのシーツが肌に新しく、それでいてとても懐かしい感じがした。
枕もちょうどよい高さで、鈴木は布団に潜り込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!