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  「私の姉はこの王都の来て大臣を務めているんです。暇な王様の面倒を看ているだとか。十年間も顔を合わせていないものですから、私から合いに来たんです」  ――!  その言葉を聞いてようやく思い出した。彼女――ラミアの姉はこのリベルクーラ王都の大臣を務めている。そして、この王都の大臣の構成は王直属の側近は男三人に女一人、その下にいる大臣たちはいろいろいるが多分関係ない。そして、下の名はレルカムヌ。王の面倒を看ているというのは、聞き間違いかいい間違いだろう。こちらとしては多大な迷惑ぶりを発揮しているのだから。まあ、これで辻褄は一応これで通る。 「君の姉の名はラジカル――だろう?」  率直に言えば、ラミアとラジカルの目がそっくりであった。  彼女は別に驚いたという雰囲気は見せないが、なぜ知ってるの? と言わんばかりの顔をしていた。口をへの字にして、こちらを見上げているのだ。 「……その名を口にしないでください」  平静でいるようでいて、どこか怒っているようにも見える彼女の顔。その下から見える彼女の襟とつながって胸元まで下がっている赤いラインの中に、見覚えのある形をしたマークがあった。 「君は北部の人だな」 「ええ。そうよ」  一拍おいてから、続ける。  
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