‡プロローグ‡

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 その遺書は、どこか、男の狂気を匂わせる内容だった。  そして、ますます、幼い姉弟の安否が気遣われた。  警察は、当然、筆跡を鑑定してみた。その結果は当人のものに間違いなかった。  その遺書の内容を、刑事から知らされた一義は、ここ数日、仲井 広高が、妻に付きまとっていたことを明かした。  恵理子と広高は、かつて恋人同士だったのだ。  だが、広高の暴力が原因で、二人は別れたのである。
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