目覚める姫

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「あの…何があったんですか?」 スズランと共に自分の席につきながらエリスがレインに聞く。 「原因はつまみ食いだ、今日の夕飯の六人分のうち三人分をルナとライズが食べてしまってな…」 「(それは…つまみ食いって言うのかな…?)」 スズランはそう思いながら苦笑いを浮かべたが、口には出さない事にした。 「三人は食べていいぞ、食器はこいつらに片付けさせるから」 「はい、では先に頂きます」 「じゃあルナさん、ライズさん…失礼します…」 レインとエリスがテーブルに置かれた食器に手をかけると、スズランが気が付く。 「あれ…?でも三人分だとソルさんの分が…」 「オレはいい、食欲が無い」 「ソルさん、どこか具合でも悪いんですか?」 スズランが心配そうにそう聞くと、ソルは首を横に振った。 「心配するな、少し貧血気味なだけだ…」 ソルはそう言うとルナとライズを振りほどきながら自分の席に着いた。
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