目覚める姫

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「!!」 エリスの目の前には振り下ろされる黒い剣…エリスは髪に掠らせながらそれをかわす。 「(このくらいはかわせるようになったな…反応速度が上がってる…)」 「うっ…!」 エリスは後ろに跳び、ソルとの距離をとった。 「(…!)」 ギィン! ソルは頭に向かって放たれた銃弾を姫で防ぐ。 「……」 ソルは移動する魔力を察知し、その魔力のほうに殺気をあてた。 「きゃ…!」 「……」 スズランの足を止めると、ソルはエリスのほうにも殺気をあてる。 「きゃあ!」 殺気を放ち恐怖で体を萎縮させ、二人の足を止める。 「もういい…やめだ…」 「え…」 「何も変わらない…何も…何も… オレが教えるのはもう無理だ… 最初から無理な話だったのか…」 ソルはそう呟き、姫を鞘に納めた…少し悲しそうな表情を浮かべながら… 「今日からオレの訓練は無しだ… 何日かやってわかった…オレから教えるのは無理だ…」 「ソルさ――」 「次はルナとの訓練だ、体を休めておけよ…」
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