目覚める姫

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「だからソルはクラウディアンの隊長を『殺害』したのよ、強いと判断したから…」 「何で強いと…殺すんですか?」 スズランが俯きながら聞くと、ルナはスズランの頭を撫でた。 「強いからだよ、力を持つとね、自分に『誇り』が生まれるんだ…『誇り』を持った相手に失礼なんだよ、情けをかけるってのはね…」 「わからないです…」 スズランはそう言うと涙目でルナに抱き着いた。 「やっぱ、わかんないか~…」 「はい…」 「わかんなくてもいいかもね… スズランは優しいから…そのまま強くなってほしいかな…」 スズランの頭を撫でながら、ルナはより強くスズランを抱きしめた。 「エリスもわかんない?」 「私は少しわかると思います… 父が軍人でしたし…ルナさんの言っている『誇り』というのも少しわかる気がします… 私は…スズランのように優しくはありませんから…」 「あはは、ごめんごめん! そういう意味じゃないよ、優しさには色んな形があるって事…」 ルナはそう言ってエリスの頭を優しく撫でた。
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