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《ふぁ~…よく寝た…》
…………………。
皆は何も喋らない…というよりも驚いて声が出ないと言ったほうが正しいだろう。
《ここはどこかしら…ねぇ、あんた達、ここどこ?それと何年?》
「…空……」
《無視?》
ソルは冷静になりながら空の名前を呼ぶ。
『…なんじゃ?』
「この状況は?」
《話聞けよ》
姫から出る声を無視し、二人は会話を続ける。
『全くの想定外じゃな』
「喋る魔武器なんてあるのか?」
『現に目の前にいるしのう…ある、と言っておこうか』
《私の質問に答えろ~!!》
姫から出る声が怒声に変わる。
二人は同時に姫のほうに振り向いた………が、すぐに元に戻った。
「生き物というよりは武器に宿る思念体のようなものなのだろうか…?」
『仮にそうだとしたら血を吸うとは悪趣味な思念体じゃのう…わしとしても興味深い…隅々までなめ回すように調べてくれようか…』
映像の中の空が舌なめずりした。
《ひっ…!》
『「嘘じゃ(だろ)」』
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