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「スズラン…」
エリスは心配そうにスズランに呼びかける。
「大丈夫だよ…大丈夫…だから…大丈…夫…!」
スズランは涙を流しながらエリスに抱き着いた。そしてエリスもスズランと同じように…涙を流していた…
それを不思議そうにソルは見る。
「ふむ…家族が死ぬというのは辛いものらしいな…オレは空以外にはいないからよくわからん…」
《あら、気が合うわね》
今まで放置していた姫がソルの呟きを聞き話しかけてきた。
「お前もか?」
《死ぬっていう感覚がよくわかんないしね…てか、散々無視しといて何普通に喋ってんのよ?》
「それはすまん、悪かったな…」
《レディを待たせるなんて失礼よ、気をつけなさい》
「許せ、レディの扱いとやらに慣れていないんだ、それともお前がレクチャーしてくれるのか?」
《冗談じゃないわ、何で私があんたみたいなガキの相手しなくちゃなんないのよ》
「それは残念だ」
「いや、お前ら空気読めよ」
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