Uranus system

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「変な質問をしてすいません… それでは…」 そう告げると男性は闇の中へと歩を進め…その姿を消した。 「(誰…だったんだろう?)」 「スズラン!!」 「スズランちゃーん!!」 空から聞こえる二人の声。 見上げると二つの魔力光。 エリスとルナがスズランのいる場所に着いたのだ。 「エリス!ルナさん!」 「この…!」 「え、エリスちゃん!?」 ルナは減速して地上に降り立とうとするが、エリスはそのままスズランに突っ込んだ。 「え?ちょっ!エリス!?」 「馬鹿ー!!」 ボコォ!! エリスの鉄拳がスズランの頬を捉え、その衝撃でスズランは吹っ飛んだ。 「はぁ…はぁ…!」 「いたたた…え、エリス?」 「この馬鹿!何勝手に出てってんのよ!!」 「ご、ごめん…」 エリスはスズランの胸倉を掴み、無理矢理起き上がらせる。 「皆さんに心配かけて!! ルナさんなんてあんたの為にわざわざ来てくれたんだよ!?」 「え、エリスちゃん…私は別に大丈夫だからさ…」 「私だって…!」 エリスは手を離す。 「私だって…心配したんだから…この馬鹿…!」 「ごめん…エリス…」 いつの間にか、月と星が闇の中から顔を出していた。
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